KWB
KWB社 -Kraft und Wärme aus Biomasse GmbH- について
KWBは、バイオマス利用の先進地域であるオーストリアを代表する、量産型のバイオマスボイラーメーカーです。本社はグラーツの近郊にあり、年間4,000~6,000台を生産しています。
同社ボイラーは、使い勝手やコストパフォーマンスに優れていることに定評があります。コンパクトな構造で、システムがパターン化されているため、設計・施工しやすいことも特長のひとつです。


KWB社ボイラーラインナップ
KWBボイラーは、薪、ペレット、チップの多様な燃料に対応しています。出力は8kW~300kWまでで、複数台の組み合わせも可能です。家庭用の小規模需要から事業用・産業用の熱需要まで、幅広く対応します。
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- Classicfire
- 薪
- 18, 28, 32, 38kW
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- Combifire
- 薪/ペレット併用
- 18/22, 28/30, 32/30, 38/35kW
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- Easyfire
- ペレット
- 8, 12, 15, 22, 25, 30, 35kW
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- Pelletfire Plus
- ペレット
- 45, 50, 55, 65, 70, 75, 95, 100, 108, 115, 135kW
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- Multifire
- チップ、ペレット
- 30, 40, 45, 50, 60, 65, 70, 80, 100, 108, 120kW
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- Powerfire
- チップ、ペレット
- 300kW
※各製品をクリックすると、個別ページに移動します。
※現在弊社では、Classicfire、Combifire、Easyfireの直接販売は行っていません。
KWBボイラーの特長
高いエネルギー効率
薪、ペレット、チップすべてのボイラーで、90%以上の高いエネルギー効率を達成しています。効率よく燃料を消費するので、燃料代の抑制に貢献することができます。
ラインナップ | 出力 | 燃料 | 効率(%) | |
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定格出力時 | 低負荷時 | |||
Classicfire | 28kW | 薪 | 92.4 | 93.0 |
Easyfire | 35kW | ペレット | 95.7 | 95.3 |
Pelletfire | 65kW | ペレット | 94.4 | 94.2 |
Multifire | 120kW | チップ | 94.4 | 94.8 |
Powerfire | 300kW | チップ | 92.9 | 91.8 |
自動オンオフ運転
KWBボイラーは、自動でオンオフする断続運転タイプです。
従来、日本に導入されてきたバイオマスボイラーは、一度燃焼を始めたら、連続して運転し続けなければならず、オンオフを繰り返すことはできないタイプのボイラーがほとんどでした。
欧州では、小型ボイラーの場合、自動でオンオフを繰り返す、使い勝手のよいボイラーが主流です。KWBボイラーは、その代表的な製品です。このため、夏の給湯需要しかない低負荷時でも、バイオマスボイラーのみで対応します。必要な時しかボイラーが動かないので、ムダが発生せず、効率の良い運転が可能です。

遠隔監視・制御システム
ボイラーが正常に動いているか、不具合が発生していないかなどについては、燃焼温度、排ガス温度、ストーカー温度、モーターやファンの運転状況などで判断します。
KWBボイラーは、インターネット経由で、パソコンやスマホから、リアルタイムでこれらボイラーの稼働状況やパラメーターの確認を行うことができます。
また、ボイラーの温度やポンプの制御、暖房給湯回路のプログラム化など、ボイラーの制御も、遠隔にて行うことが可能です。
自動クリーニングシステム
灰受けコンテナ
縦型の熱交換器
燃焼炉や熱交換器などの灰は、すべて自動クリーニングで、定期的な清掃は不要です。
燃焼効率がよく、コンテナの容量も十分なので、熱需要のピーク時でも、灰捨ての頻度を抑制できます。
高いチップ対応度
KWBボイラーの対応チップ水分は、Multifireが40%以下、Powerfireが45%以下です。比較的水分の高いチップも燃料として利用できます。
また、バークや微細部分も一定の範囲内であれば、問題なく利用できます。このため、林地残材や工場残材などの有効利用に貢献します。
ただし、水分が高いとエネルギー効率が低下します(詳しくは、こちらをご覧ください。)。また、バークや微細部分が多いと、その分、灰の量が多くなります。
KWBヒーティングシステム
システムとしてのバイオマス利用
弊社では、ボイラーや蓄熱タンクのみならず、暖房回路や給湯回路、これらの制御までをシステム設計し、設備機器をセットでご提供することが可能です。
ボイラーの運転や、熱供給温度・時間等、すべてKWBのコントロールシステムComfortにて制御を行います。時間や曜日でプログラム設定することも可能です。
データは蓄積されるため、時系列で分析することもできます。これらはすべて、インターネットを通じて、どこからでも操作できます。
コントローラー
コントローラーは、暖房や給湯タンクに設定された温度を保つよう、蓄熱タンクから送られる温水の温度を自動調節します。
温度調節は、昼間モード、夜間モード、週間プログラムなど、多様なプログラム設定が可能です。設定は、パソコンからも操作できます。
タンク類
EmpaCompact
EmpaEco
コストパフォーマンスの高い蓄熱タンク(EmpaEco)や、暖房回路、給湯回路付きの蓄熱タンク(EmpaCompact)など、用途に応じた各種タンクを取り扱っています。
暖房・給湯用回路

(ポンプ・三方弁・バルブ)

暖房回路セットをそのまま取り付け可能

ヘッダーの施工例
設計・設置工事・メンテナンス
品質管理の努力
KWBボイラーの能力を十分に引き出すには、適正な設計・設置工事・メンテナンスできる体制を整備することが不可欠です。
このため弊社では、KWB製品の特長や技術仕様を十分に理解し、専門の訓練を受けた技術者がこれらを担当しています。
KWBボイラー導入に際しては、本社より技術者が数回にわたって来日し、設置工事現場で指導を行いました。
弊社社員は、KWB本社で開催される技術研修・商品説明会にも、定期的に出席しています。
メンテナンス体制
KWBボイラーの定期メンテナンスは、フル出力稼働換算で1,500時間ないし3,000時間です(機種に依存)。運転状況にもよりますが、メンテナンスの頻度は年1~3回程度です。
メンテナンスしやすい構造となっており、メンテナンスマニュアルを整備しています。研修による認定を前提に、地元で基本メンテナンスを行うことも可能です。その場合でも、ボイラーの状況確認のため、年1回は弊社スタッフによるメンテナンスをお願いします。
また、ボイラーの主要パーツは日本に在庫しております。このため、いざというときにも、迅速な対応が可能です。